働けない?働かない?「無理」と「怠惰」の境界。

エッセイ

私は現在無職です。

双極性障害を大学生の頃に患い、これまで多くの短期離職を繰り返し、現在は障害年金を受給しながら療養しています。

今は障害者手帳を申請しており、それが手に入ったら勤め先を探そうかなと思っていました。

しかし心境に変化が訪れたのは、先日あるきっかけがあったからです。

書店で面白そうな本を手に取りました。興味が湧き、購入。

1日で読み切ってしまいました。

内容はさほど難しくない小説でした。

読み切った達成感、読みきれた自分に自信が湧いたと同時に、

文章が理解できるほど脳が回復しているのに、未だ働いていない自分に後ろめたさを感じました。

無理なのか、ただの怠惰か

以前別の記事にて、双極性障害になってできなくなったことを紹介しました。

その中で、本が読めなくなったというのも紹介しました。

しかし、現在の私は本を読むことができます。

もちろんそれは喜ばしいことです。

回復している、これ以上に嬉しいことはありません。

よし、では働きに出よう!

そう素直に思えたらどれほどいいか。

なぜ私がここで足踏みしているかというと「人に会うのが怖いから」です。

でもきっと、誰でも怖いことってありますよね。

私のこの気持ちが就労が「無理」なほどのものなのか、

単なる「怠惰」なだけなのか、

自分を客観視するというのは何よりも難しいことです。

試しに働いてみる?

本当に「無理」なのか単なる「怠惰」なのか判断に迷うなら実際に働いてみよう。

そう思う気持ちもないわけではありません。

しかし・・・

先にも述べたように、いかんせん「人に会うのが怖い」のです。

天気がいい日にちょっと散歩に出た時も、道ゆく人が皆自分を見ている気がしてならないのです。

好奇の目に晒されているようなそんな気分です。

自分の身だしなみに何かおかしいところがあるのではないか、顔に何かついているのか、

もしかして何か臭うのか、私は俯いて歩くことが多くなりました。

ひどい時では近所のスーパーで買い物もできません。

レジの店員さん、買い物客、それらが怖くてたまらないのです。

では試しに、タイミー(単発のバイトアプリ)で働いてみては?と恋人が助言をくれました。

実をいうと昨年、2024年10月頃の私はタイミーのヘビーユーザーで、毎日のようにあらゆるところへ働きに行っていました。

あの時は自分でも認識できるくらいやる気に満ち溢れており、怖いものなしでした。

おそらく軽躁状態だったのではないかと思われます。

今の私はタイミーで働きに行くなど、怖くて恐ろしくて考えられないです。

あの時なぜあんなに怖いもの無しでなんでもできたのか、信じられないくらいです。

自分には自分のペースがある。焦る必要はない。

ありがたいことに、私の周りの人たちは私に「無理をしなくてもいい」と言ってくれます。

結局、私はその言葉に甘えてしまいます。

甘えてしまうたびに、自分は怠惰なだけなのではないか、もっと辛い人もいるのにと苦しくなります。

しかし、ここで焦って就労先を探したところで、また短期離職することも目に見えています。

恋人の助言も加味しつつ、自分なりに色々考えた結果、

当初の予定通り、障害者手帳が手に入るまでしばらく休もうと決意しました。

手帳が手に入るまでは少なくともあと1ヶ月はあります。

この1ヶ月は本当の意味で「怠惰」になるかもしれません。

心身ともに回復し、働ける状態であればそれは「怠惰」と言われても仕方なのないことなのでしょう。

しかし私には私のペースがあります。

人それぞれ異なるペースがあるからこそ、人に合わせる必要はない。

1つ守らなけれなばならないルールとしては「周りの人に迷惑をかけない」

それだけ守れたら花丸なんじゃないでしょうか。

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